ここで、知可子さんの一言に自分の体に衝撃、身震いが走る。
無意識のうちに顔の半分を覆うようなしぐさをして、しばし呆然。
「14年間歌ってこれたのも、小川さん(ランタンのマスター)が、いきなり千枚
「恋人と呼ばせて」を買ってくれたからだと思ってます。」
慌てて、楽譜を探し始める皆さん。メンバー紹介、ばたばたとする中、笑顔で応える。
知可子さんの突然の思いつきに、喜んでいた自分でした。
普通、段取りに合わせて楽譜も順番に並べて進めて行くものだし、多くの楽曲を記憶を
全部記憶するのは、いくらなんでも不可能なこと。
慌てている3人を見ていたら、いくらなんでも無理でしょうとあきらめかけていたら、
ピアノの音色が流れて・・・。小野澤さん、なんで・・・。
開演前に到着し、一番良いところで聴こうと座ったのが、小野澤さんのピアノの前。椅子を斜めにして、知可子さんの方へ体を向けて座っていた。
いったい何が起きたのかわからなくなってしまう。
確かに、右耳に入ってくるあのイントロ、異常なまでの興奮状態へ・・・。
知可子さんの歌声に、幻が現実と化す。「恋人と呼ばせて」を作詞された門谷憲二氏
の観客の中から見て、一曲めを歌おうとその場で決めたとか。
自分は・・・大粒の涙が止まらなく流れていた・・・。
知可子さんのせつない系の歌に反応してしまう。男の自分がなんでと思うくらいに。
しばらくの間、なにがどうなったのか記憶が定かではなくなっていた。
ただ、「ランタン」で知可子さんの歌声を最高の演奏者とのコラボレーションに酔い、
デビューした時よりも進化し続ける知可子さんを聴いている。
初めて聴いたCDの中のこの一曲を聴いた時がだぶってきた。
そして、空白の時間。いつも、もっと早く応援していたらの思いが消え、初めてこの
楽曲を身震いしながら聴いたあの時に戻っていた。
違うことが一つ。生の歌声と演奏。こんな身近で聴けたこと。
こじんまりとした空間が自分を包み込むように響いてくる。
みなさん、どうもありがとうございます。そんな気持ちでいっぱいに・・・。
一曲めから不意打ちにあったよう。少しづつ知可子ワールドへ入ってゆく自分ですが、今回は完全に直球がど真ん中に入ってしまった。
初め演出かと思っていたら、知可子さんのMCに出てくる楽曲の楽譜を探す姿が、
あまりにもリアル過ぎ?本当だったようで。
知可子さんが何気に後ろの雰囲気を感じ取りながら、進行している知可子さん。
次は、何を歌ってくれるのかな?これだけでも十分ですなんて思ったり。
心にもないことを、感じさせてくれたのでした。